集客 #18【改訂版】地域密着型ビジネスの集客人数の限界値
※動画には、コラムでお伝えしていない内容が含まれています。
ローカル(地域密着型)ビジネスの場合には、集客人数の限界値があります。
「集客人数の限界値」とは、ホームページをリニューアルしても、どんなにSEOの施策をしても、いくら広告宣伝費を増やしても「もうこれ以上、集客人数が増えない状態」のことです。
つまり、集客エリアの範囲が限られているローカル・ビジネスでは、さまざまな要因による「集客人数の限界値」があるということです。
そもそも事業の「集客人数(集客力)」とは、集客エリア内の人口(市場)に対して、需給バランスとライバル(同業他社)との相対的な競争力で決まります。
需要=市場ニーズの数量
供給=サービスを提供するお店などの数量
需給バランスと集客の難易度の関係は以下の通りです。
・需要>供給=集客が簡単
集客エリア内にライバル(同業)が少ない場合。
稀なケースですが、眼科、耳鼻科などがこのパターンに該当します。
これらはホームページが無くても大忙しです。
・需要<供給=集客が難しい
集客エリア内にライバル(同業)が多い場合。
歯科医院、整体院などがこのパターンに該当します。
物理的に数量の競争が激しいので集客が難しくなります。
【集客人数の限界値を決める各要素】
《マーケットの限界》
ローカル(地域密着型)ビジネスの場合には、それぞれの地域(集客エリア内)の市場規模に限界が必ずあります。
医業などは地域の人口に対して必要な診療所の件数が公表されている場合があります。
ご自身の事業の地域における市場規模を確認できる場合には把握する必要があります。
《事業自体のキャパシティの限界》
事業がフル稼働している場合には、その状況から集客人数を増やすことができません。
たとえば、飲食店が開店時から閉店まで常に満席状態の場合などです。
このような場合には座席数を増やしたり、営業時間を長くすれば集客人数が増えるかもしれません。
《業種による競合度》
集客エリア内の同業(ライバル)との競合度による集客人数の限界も存在します。
①オンラインの競合度
オンラインの場合には、ホームページ自体に広告としての訴求効果があることが前提となります。
そして、集客エリア内の見込客からのアクセスをたくさんホームページへ集めても集客人数が増えない状態が限界値です。
★自然検索からのアクセス数
SEO対策をいくら頑張っても集客エリア内からのアクセス数には限界値があります。
★リスティング広告からのアクセス数
クリック単価を上げても、毎月の予算を増やしても集客エリア内からのアクセス数には限界値があります。
②オフラインの競合度
集客エリア内の同業他社の件数と事業自体の競争力などが競合度に関係してきます。
特に同業他社と比較して「事業自体の競争力があるか否か?」は重要な要素となります。
そして需給バランスや競合度に関係なく「集客エリア内での独り勝ちは不可能」ということも理解してください。
集客人数が増えない場合のチェック項目は、以下の3つです。
【1】集客エリア内の見込客からのアクセス数をちゃんと確保しているか?
【2】ホームページに広告としての訴求効果はあるか?
【3】事業自体の競争力はあるか?
【集客人数の限界値を測定する】
現在ではSEO対策による自然検索からのアクセスだけで集客エリア内の見込客を多く集めることが難しくなっています。
そのため限界値を測定するには、リスティング広告予算を増やして集客エリア内の見込客をホームページへ多く集める必要があります。
《限界値の測定方法》
クリック単価を変更しないでリスティング広告の予算を150%~200%程度増額して3ヶ月程度様子をみてください。
広告予算を150%~200%増額する理由は、広告予算にメリハリをつけて集客人数の変化を測定するためです。
この実験で集客人数に変化が無い場合には、集客人数の限界に達していると考えられます。
次にこの状態から少しずつ広告宣伝費を減らしていき、ネット集客に最適な費用対効果の値を見つけてください。
【集客人数の限界値の具体例】
動画内では、とある歯科医院の毎月の集客人数と広告宣伝費の生データを使用して「集客人数の限界値」について解説しています。
興味のある方は動画をご覧ください。
《動画内データの概要》
★元データ:とある歯科医院
★歯科医師:2名
★立地条件:京王線の某特急停車駅から徒歩1分
★競合度:駅から徒歩5分圏内の歯科医院数=42件
【まとめ】
①集客とは、需給バランスとライバルとの相対的な競争力で決まる。
②集客人数の限界値を決める各要素を把握する。
③集客エリア内での独り勝ちは不可能であることを理解する。