広告宣伝 #08 広告宣伝費の算出方法③ 費用対効果の検証方法
※動画には、コラムでお伝えしていない内容が含まれています。
今回はローカル・ビジネスの広告宣伝費の算出方法と費用対効果の検証方法について3回のコラムに分けて解説しています。
2回目 集客数と新規顧客獲得コスト(CPA)について(前回)
3回目 費用対効果の検証方法(本コラム)
前回は集客数と新規顧客獲得コスト(CPA)について解説しました。
今回のコラムでは費用対効果の検証方法について解説します。
広告宣伝費の費用対効果についての考え方は、業種や提供している商品・サービスにより異なります。
そして、この費用対効果の検証を分かりやすくするものが平均顧客単価とCPAです。
今回の費用対効果の検証方法は平均顧客単価とCPAを中心に解説します。
【費用対効果の検証方法】
平均顧客単価、CPA、集客数で広告宣伝活動の費用対効果を検証します。
※下記①~⑤の平均顧客単価は10,000円とします。
① 広告宣伝費の予算を決める。
例:20,000円/月
② 集客数からCPAを算出する。
例:広告宣伝費 20,000円÷集客数 10人=CPA 2,000円
③ 基本は平均顧客単価とCPAで検証する。
例:平均顧客単価 10,000円/CPA 2,000円
④ ③が費用対効果的な場合、次に集客数は十分か否かを検証する。
⑤ 次月の広告宣伝費の予算を算出する。
CPA×1ヶ月間の目標の集客数=1ヶ月間の広告宣伝費
例:CPA 2,000円×目標の集客数 15人=30,000円
《CPAを低く抑えるには?》
CPAを低く抑えるには、CV率を上げる必要があります。
一般に広告宣伝活動でCV率を上げる方法は以下の2つです。
①広告媒体の(チラシ、HP、LP)訴求効果を上げる。
②事業自体の競争力を上げる。
【平均顧客単価とCPA】
下記①~③は平均顧客単価とCPAの費用対効果に関する3つパターンです。
業種や提供している商品やサービスにより3つのパターンに分けることができます。
①平均顧客単価>CPA
例)平均顧客単価 10,000円>CPA 2,000円
②平均顧客単価≧CPA
例)平均顧客単価 10,000円≧CPA 10,000円
③平均顧客単価≦CPA
例)平均顧客単価 10,000円≦CPA 10,000円~
※①~③の詳細と業種と商品・サービスの具体例については動画をご覧ください。
★CPAの占める割合が大きくなってもよい場合
たとえば、広告宣伝費を増やせばCPAも高くなるが集客数も増える場合。
つまり、平均顧客単価に占めるCPAの割合が大きくなるが売上が増えて利益も増える場合です。
※動画内では具体的な数値を元に解説しています。
【すでに広告宣伝活動を行っている場合】
すでに広告宣伝活動を行っている場合には、集客数さえ分かればCPAを算出できます。
広告宣伝費÷集客数=CPA(新規顧客獲得コスト)
そしてすぐに平均顧客単価に対してCPAが占める割合について検証します。
CPAの占める割合が適切だと判断した場合には、下記の計算方法で次月の広告宣伝費を算出してください。
CPA×1ヶ月間の目標の集客数=1ヶ月間の広告宣伝費
【これから広告宣伝活動を開始する場合】
※Google広告の出稿を前提に解説します。
これから広告宣伝活動を開始する場合、把握できる数値(データ)は『平均顧客単価』だけです。
この場合、当社では以下の手順でクライアントさんの広告宣伝費の予算の算出を行っています。
①『平均顧客単価』を把握する。
すぐに算出できるはずです。
②『平均クリック単価』を調査する。
Google広告のキーワード調査ツールでクリック単価の調査を行います。
③1ヶ月間の広告宣伝費の予算を決める。
クライアントさんと相談して広告宣伝費の予算を決める。
この状況から開始して、日々クリック単価など、広告設定の微調整を行います。
そして1ヶ月ごとに広告宣伝費、集客数、CPAのデータを元に費用対効果について検証して広告宣伝費の予算を調整します。
【まとめ】
①広告宣伝の費用対効果は、平均顧客単価とCPAで検証する。
②CPAを低く抑えるにはCV率を上げる。
③業種や商品・サービスにより平均顧客単価とCPAの考え方が異なる場合がある。
※リピーターの多い業種、サブスクビジネスなど
④最終的な費用対効果の判断は利益(売上-広告宣伝費)で判断する。